先週、世界の株式市場は最高値を更新し、グローバル指数は軒並み新記録を達成しました。強気筋はこの勢いの継続を期待していますが、今週はマクロ面でより忙しい展開となりそうです。経済指標の発表、中央銀行の政策判断、そして地政学的な不確実性が、トレーダーを常に警戒態勢に置くことになるでしょう。
週明けはアジア市場に注目が集まります。豪州と中国の経済指標が焦点で、中国の週末発表のCPIは予想をやや上回った一方、PPIは予想を下回り、月曜のオープンの流れを決定づけました。週後半の米国CPIは9月FOMCの利上げ/利下げ見通しに大きく影響する可能性があり、複数のFRB高官の発言も相場の火種となるでしょう。
また、今週はトランプ前米大統領とプーチン大統領の会談が予定されており、地政学的リスクも背景に控えています。今週の相場は決して退屈ではなさそうです。
主なリスクイベント
- RBA(豪準備銀行)政策金利発表 – AUD
- 米国CPI – USD
- 英国雇用統計 – GBP
月曜日 – 穏やかな滑り出し
日本市場は祝日で休場となり、アジアの流動性は低下。中国の新規融資データが注目されます。ロンドン、ニューヨークともに経済指標は少なく、週末のニュースがなければ静かな取引スタートとなる可能性があります。
火曜日 – データ発表が本格化
アジア時間早朝にRBAが政策金利を発表。その後、ロンドン市場で英国雇用統計、ドイツのZEW景況感指数が続きます。米国時間序盤には今週最大の注目材料であるCPIが発表され、その後バーキンFRB総裁の発言があります。
水曜日 – 豪州が引き続き注目
豪州の四半期賃金指数が発表され、欧州時間は比較的閑散なスケジュール。米国時間には週間原油在庫統計の発表があり、ゴールズビー、ボスティック両FRB総裁がスピーチ予定です。
木曜日 – 再びデータ集中日
アジア時間は豪州の雇用統計からスタート。欧州時間序盤には英国GDP、米国時間にはPPI、週間新規失業保険申請件数などインフレ関連指標が続きます。
金曜日 – 週末の山場
アジア時間に中国の鉱工業生産と小売売上高が発表され、成長動向の鍵を握ります。欧州はフランス・イタリアの祝日で取引量が低下しそうですが、米国時間には小売売上高、NY連銀製造業景況指数、ミシガン大学消費者信頼感指数とインフレ期待が発表されます。
市場総括:
今週は重要な経済指標と地政学的イベントが重なり、相場変動の可能性が高まります。特に米国CPIと中央銀行の発言には要注意です。
Spec FX – 世界市場の洞察をあなたに