先週、世界の株式市場は再び上昇し、主要株価指数は史上最高値を更新しました。米国の経済指標は予想以上に強く、「高金利の長期化(higher for longer)」という見方が再び強まる中、早期利下げ期待には冷や水が浴びせられました。
しかし、市場が一息ついたのも束の間──今週は静かな展開とは程遠い1週間になりそうです。
地政学リスク、中央銀行の発表、企業決算、インフレ関連データ──次の5営業日は、ボラティリティ(価格変動)が高まるリスクが非常に高いと考えられます。
🔍 今週の注目イベント
- 欧州中央銀行(ECB)政策金利発表
- 日本の総選挙結果
- ニュージーランドのCPI(消費者物価指数)
これらはいずれも為替や株式市場を瞬間的に動かすポテンシャルを持っています。そして、これらが重なることで、極めて不透明なマクロ環境の中で市場がどう価格を織り込むかが大きな焦点となります。
📅 月曜日:アジア発のボラティリティ
- 日本市場は海の日のため休場ですが、週末に実施された総選挙の結果発表が早朝に予想されており、円相場(特にUSD/JPY)で大きな変動が起きる可能性があります。
- ニュージーランドでは、注目のCPI発表が予定されており、NZDに大きな影響を与える見通し。
- 午後には**中国のローンプライムレート(LPR)**が発表され、アジアの金融政策の温度感を占う重要指標になります。
**関税関連のヘッドラインにも警戒を。**突発的な報道がリスク資産全体に波及する可能性があります。
📅 火曜日:中央銀行が主役に
- 豪準備銀行(RBA)議事録が公開され、次の金融政策のヒントを探る材料に。
- イングランド銀行のベイリー総裁が英議会で証言。ポンドや英株に影響を与える可能性大。
- 米FRBパウエル議長の講演も予定されており、金利やインフレ見通しへの言及が注目されます。
- 加えて、リッチモンド連銀製造業指数の発表もあります。
📅 水曜日:企業決算が焦点に
- 経済指標は控えめ(米国の中古住宅販売件数のみ)ですが、テック株にとって重要な日。
- Alphabet(GOOGL)の決算発表が予定されており、その内容次第でナスダックやS&P500の方向性が左右される可能性があります。
📅 木曜日:PMIラッシュとECB発表
- 豪州、フランス、ドイツ、ユーロ圏、英国、米国が**PMI速報値(製造業・サービス業)**を発表。
- RBAのブロック総裁の発言と、ECBの最新政策金利発表も予定されており、欧州時間は特にボラティリティが高まる見込み。
- 米国では新規失業保険申請件数と新築住宅販売件数が発表予定。
📅 金曜日:穏やかな週末か、波乱の終盤か
- アジアでは日本のCPI発表が予定され、日銀の政策見通しに影響。
- 欧州では英国の小売売上高とドイツのIFO企業景況感指数。
- 米国では耐久財受注が発表され、週末前のサプライズ要因となる可能性があります。
🎯 Spec FXの視点
先週の上昇を受けて市場には楽観ムードもありますが、今週はリスクイベントが集中しており、過信は禁物です。
中央銀行の発言や決算結果次第で、為替・株・商品市場すべてに大きな変動が生じる可能性があります。
Spec FXでは、こうしたマルチファクター型の相場変動リスクに対し、プロ投資家向けの戦略と分析を日々発信しています。
今週のキーワードは「備え」──柔軟に、迅速に、冷静に。
マーケットの波を乗りこなすために、Spec FXと共に最新の動きをキャッチしましょう。
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