米国主導で「リスクオン」ムード再燃 — 貿易合意が市場を押し上げ

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米国株式市場は、リスク選好の再燃により一段と上昇しました。背景にあるのは、米国が日本との新たな関税合意を正式に締結したというポジティブなヘッドライン。そして、欧州連合(EU)との協議も前進中との報道が市場心理を大きく改善させました。

📊 株式市場:ダウが主導、S&Pは再び過去最高値を更新

  • ダウ平均株価:+1.14%
  • S&P500:+0.78%(過去最高値更新)
  • ナスダック:+0.61%

貿易摩擦への懸念が後退する中、投資家たちは再び株式市場に資金を戻しています。特にバリュー株と景気敏感株に資金が集中し、循環的なローテーションが見られました。

💵 債券・為替市場:マクロ環境の改善を反映

債券利回りも上昇:

  • 米2年債:+4.7bps → 3.88%
  • 米10年債:+3.6bps → 4.38%

為替市場では、米ドル指数(DXY)がわずかに軟化(-0.18%)。リスク資産へのシフトに伴い、ドルロングの一部解消が進みました。

一方、安全資産のゴールドは1.28%下落($3,386.69)、原油は堅調に推移し、Brentは+0.13%、WTIは+0.18%を記録。

🇯🇵 日本市場:政治リスクと外部要因が交錯

日本市場では、週末の参院選で与党自民党が議席を減らし、石破茂首相の指導力に不透明感が漂っています。この結果、円が急騰し、日本国債(JGB)10年利回りは2008年以来の高水準へ。

しかし、米日間の貿易合意が明らかになると、市場センチメントは一変。日本株は反発の可能性を見せており、外部要因が国内の政治不安を一時的に打ち消しています。

📅 今後の注目ポイント:重要経済指標とECB政策決定

本日は世界的に重要なマクロイベントが集中:

主要予定:

  • 豪州・仏・独・EU・英国・米国のPMI速報値発表
  • RBA(豪準備銀行)総裁の発言(豪ドルに影響大)
  • 欧州中央銀行(ECB)の政策金利発表と記者会見:利上げなしが予想されるが、フォワードガイダンスに注目

米国経済指標:

  • 新規失業保険申請件数:予想 22.7万件
  • 新築住宅販売件数:予想 64.9万件
  • カナダ小売売上高:予想 -0.9%、コア -0.2%

このように、データと政策イベントの波が市場を揺らす1日になる見通しです。短期トレーダーにとっては、絶好のボラティリティが訪れるでしょう。

🧭 Spec FXからの見解

この数週間、世界の市場は「不確実性」から「期待」へとフェーズを変えつつあります。わずかなニュースがトレンドを変える時代、迅速な情報キャッチと判断力が求められます。

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