米国株は週末にかけて上昇、リスク選好継続か?──注目は今週のFOMCへ

By Spec FX

米国株式市場は先週金曜日にかけて堅調に推移し、主要3指数すべてが上昇。特に S&P500ナスダック総合指数 は、揃って史上最高値を更新しました。

市場を押し上げたのは、米国と欧州連合(EU)による15%の関税合意というポジティブサプライズ。長らく燻っていた貿易摩擦リスクが和らぎ、投資家心理が一気に改善した形です。


市場サマリー:リスクオンの流れが鮮明に

  • ダウ平均:+0.47%
  • S&P500:+0.40%
  • ナスダック:+0.24%
  • ドル指数(DXY):+0.31%(97.67)
  • 10年債利回り:-0.8bp(4.388%)
  • 2年債利回り:+0.7bp(3.923%)
  • ブレント原油:-1.07%($68.44)
  • WTI原油:-1.32%($65.16)
  • 金価格:-0.93%($3,336.73/oz)

株高に反して、原油や金は続落。需給の緩みやリスク回避ニーズの後退が影響しました。債券市場では短期金利が上昇した一方、長期金利はやや低下。イールドカーブは再びフラット化しており、投資家の慎重姿勢も垣間見えます。


今週の注目:FOMC・インフレ指標・地政学リスク

今週はまさに「ビッグイベントウィーク」です:

  • 📌 米FOMC政策金利発表(7月31日)
  • 📌 米インフレ指標:PCE・雇用統計
  • 📌 トランプ政権の関税期限(8月2日)
  • 📌 日銀・カナダ中銀の政策会合

市場では「据え置き予想」が大勢を占めていますが、経済指標やパウエル議長の発言内容次第では、9月利下げ観測が大きく揺れる可能性があります。

サプライズがあればドルが急騰し、株式市場にボラティリティが再燃する可能性も十分。政策と政治のはざまにあるFOMCに、世界中の視線が集まっています。


週明けのマーケット:静かなスタートも、嵐の前兆

週明け月曜は目立った経済指標もなく、静かな立ち上がりとなりそうです。ただし市場関係者の多くは、これを**「嵐の前の静けさ」**と見ています。

  • ✅ 利益確定の動きが一部に見られる
  • ✅ 株式市場はレンジ内の小動き
  • ✅ リスクイベント前の様子見姿勢が優勢

Spec FXでは、インフレ系指標・FOMCでのタカ派サプライズを中心に、ドル円・金利・S&Pの急変動リスクを警戒しています。今週の動向次第では、トレンド転換も十分視野に入るでしょう。


Spec FXの視点:今週は「予測」より「備え」がカギ

今週のように材料が密集するタイミングでは、「どちらに動くか」を当てに行くのではなく、動いたときにどう対応するかが重要です。

  • ⏳ ポジションサイズを適切に調整
  • 🧭 クロスアセット(為替+株+金利)で全体像を把握
  • ⚠️ 指標発表時のスプレッド急拡大に注意

Spec FXでは、毎日の市場概況とともに、**「なぜ動いたのか」「何が織り込まれていないのか」**という構造的な視点を提供しています。短期トレーダーから機関投資家まで、リスクイベントに強くなるためのヒントをお届けします。


📌 市場の本当の動きは、予測ではなく“意外性”で起こる。
Spec FXと共に、「動きの先」を読み解きましょう。


Spec FXは、国際金融市場におけるクロスアセット戦略・マクロ分析・リスク管理知見を提供するプロフェッショナル・リサーチブランドです。