ジャクソンホールを控えハイテク株下落 – ナスダック0.7%安

2025年8月21日

ハイテク株は一段と軟調となり、ナスダックは0.67%安の21,172で引けました。引けにかけての押し目買いで下げ幅は縮小しましたが、センチメントは依然として慎重でした。ダウ平均は0.04%高の44,938とほぼ横ばい、S&P500は0.24%安の6,395となりました。

米国債は小動きにとどまり、2年債利回りは3.748%で変わらず、10年債は1.6bp低下の4.291%となりました。ドルも同様に落ち着いた値動きで、ドル指数(DXY)は0.02%安でした。

商品市場では、米原油在庫の予想以上の減少とウクライナ停戦協議の遅れを受け、原油が急伸。ブレント原油は1.73%高の66.93ドル、WTIは1.70%高の62.82ドルとなりました。金も安全資産需要に支えられ、0.9%高の3,348.43ドルとなりました。


ジャクソンホールのパウエル議長に注目

今週は、金曜日のジャクソンホール会合でのパウエルFRB議長の講演を控え、トレーダーは様子見姿勢を強めています。過去にもFRBの大きな政策転換が示唆された場であることから、今回も市場の注目が集まっています。

インフレ懸念が依然として残る中、FRBとホワイトハウスの間の緊張も続いており、パウエル議長の発言次第では市場に大きなインパクトを与える可能性があります。

インフレに慎重な姿勢を示すようであれば、利下げ期待は大きく後退し、株価は下落する恐れがあります。現在の株価の小幅な調整は、むしろ大きな動きの前触れとなる可能性もあります。


PMIが本日のカギ

パウエル議長の講演を前に、世界各国で発表されるPMI(購買担当者景気指数)の速報値が注目されます。オーストラリア、欧州、英国、米国と幅広く発表され、予想を大きく下回れば市場にボラティリティをもたらす可能性があります。

米国時間には以下の指標も予定されています:

  • 新規失業保険申請件数(予想:22.6万件)
  • フィラデルフィア連銀製造業景況指数(予想:6.8)
  • 中古住宅販売件数(予想:392万件)

ただし、大きなサプライズがない限り、市場はパウエル議長の講演を前にレンジ相場で慎重な動きを維持すると見られています。