• 米国株式市場は昨夜、小幅な動きにとどまった。予想を上回るインフレ指標が発表され、近い将来の利下げ観測が後退したためだ。ダウ平均株価は0.02%安の44,911、S&P500は0.03%高の6,468(過去最高値更新)、ナスダック総合指数は0.01%安の21,710で取引を終えた。 米ドルは急伸。生産者物価指数(PPI)が予想を0.7%上回ったことで、**ドル指数(DXY)**は0.37%高の98.30へ上昇した。米国債利回りも上昇し、2年債は5.7bp高の3.732%、10年債は5.2bp高の4.285%となった。 原油価格は**トランプ・プーチン首脳会談(アラスカ)**を前に1週間ぶりの高値へ。ブレント原油先物は1.89%高の66.83ドル、WTI原油先物は2.01%高の63.91ドル。一方、金価格はドル高の影響で0.61%安の3,334.79ドルとなった。 PPIが利下げ観測を揺るがす 最新のPPIは、米国経済の一部で依然として強いインフレ圧力が残っていることを示唆した。総合・コアともに前月比+0.9%(予想+0.2%)と大きく上振れ。 9月の0.25%利下げは依然として織り込まれているが、10月利下げの確率は約10%低下した。データを受けてドル強気派が主導権を握り、トレーダーは今夜発表予定の米小売売上高を注視している。 週末に向けた注目イベント アジア市場は中国鉱工業生産(前年比+6.0%予想)と小売売上高(前年比+4.6%予想)から始まる見通し。 欧州市場はフランスとイタリアが休場のため流動性低下が見込まれるが、米国では重要指標が集中: 最大の注目はアラスカ首脳会談。週末を前に、マーケットは一言一句のヘッドラインに神経を尖らせる展開となりそうだ。…